銘茶の産地「水声園」その2



銘茶の産地「水声園」の続きです。

車のタイヤがパンクして少し気分は落ち込んでましたが

気を取り直して、水声園のお宅へ伺いました。

 

突然の訪問なので、玄関に顔を見せた奥様も驚いてました。

「あれあれ、こんな遠いとこまでよくいらっしゃいましたね。」

「おば~ちゃん、西山さんだよ~!」

 

大奥様は、私の母と女学校で同級生でした。

大旦那が亡くなったあと、ずっと部屋へ閉じこもりがちだったそうです。

  

仏壇にお線香をあげ手を合わせたところで

「あれ~、やえちゃんのご長男さんだ!よくここまでおいでなすった。」

姿を見せた大奥様は、うれしそうに堰を切ったように話し始めました。

 

15年ほど前、東京で母校の同窓会があり母が幹事をしました。

このとき、家族全員で写真撮影や道案内のお手伝いをしたのをよく覚えていて

そこからとめどなくお話しが続きました。

 

ここで、水声園のお茶をいただきました。

すっきりした渋みと甘みに続く奥行きのある味わい、鼻にぬける芳醇な香り

一口含んだだけで、はっとする美味しさです。

「お茶インストラクター」の資格を持つ奥様に淹れていただいた、水声園とっておきのお茶を、まさに現地で満喫しました。

縁側に腰掛け、帰宅された旦那さまからいろいろなお話を聞きました。

縁側前の庭からずっと下っていった谷の向こうに山並みが見えて素晴らしい景色でした。

「借景ですよね。お客さんがみえるとここでよくお茶を飲むんです。」

この景色を楽しみながら、ここ水声園のお茶をいただく---なんて贅沢な時間を過ごせるのだろうと思いました。

 


今年は春先に霜が出てしまい、色が黒っぽくなってしまう茶の木もあり苦労されたそうです。幸い、水声園の茶畑にはあまり影響もなく済んだとのことです。

さて、水声園の茶畑を拝見したかったのですが、実はここからさらに15分ほど山道を上った処にあるとのことでした。雨も降り出したのと、応急処置の車をパンク修理するのに、町まで下って行かないとならないので残念ながらここで帰ることにしました。

 

水声園には、また行きたいなと思ってます。

ただしその時は細い道に入る前に車をとめ、後は歩いて登って行こうと思ってます。