書き始めてから随分時間が経ってしまいましたが、出来ましたら順番に読んでいただけると幸いです。
その後も、あずきアイスの試作は何回も繰り返しました。
家族や知人にも随分食べてもらい感想を聞きました。
アイスの味・食感は簡単に言うと「乳脂肪分」「糖分」の割合、そして「空気の含有量」「温度」によっても変わってきます。
これに、あずき餡の「水分量」「糖分量」を合わせると、その配合の組み合わせは膨大な数で
どれか少し変えるだけでも全く違う風味になってしまいます。
改装オープンの前にはレシピを完成させておきたいと思っていましたが
改装工事が遅れ、アイスの機械の搬入も遅れた影響でレセプションオープンの当日も、早朝からまだ試作を重ねていました。
やっと納得いくものが出来たのは、お客様を迎え入れる直前でした。
少しオープンを遅らせてでも、ここで最後に一番大事な仕上げがありました。
2階で寝ていた父の所へ持っていき、食べてもらいました。
あれほどアイス作りに反対していた父が顔を上げ
「これはお前が作ったのかい?」と---
私がうなずくと、にこりと笑って
「美味しいよ」と言ってくれました。
やっと、父のあずきアイスを超えるところまで来たかなと思いました。
でも、実はまだ一つだけ父にかなわない点があります。
それが何かは内緒にしておきますが、まだまだ追い求めていくものがあるという事です。
「アイスのお話」は一旦ここまでにします。
他にも アイス・シャーベットの記事がありますので良かったらどうぞ。
*春の訪れ
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